仕事量と時間と能力と。
仕事を配分する際は,仕事量や,その人のもつ能力などを考慮して,勤務時間内に終えることができるよう担当を決めています。能力については,日ごろの状況を頭に入れていなければ,仕事量が偏ったり,特定の人の負担が大きくなったり,場合によっては残業時間が発生したりすることになります。仕事の量が一定の場合は,能力が高い人の作業時間は短くてすみ早く終わってしまう反面,作業時間を一定にすると,能力が高い人の仕事量は増えます。まさに,比例・反比例の関係です。毎月の総処理量や,時間当たりの処理量,ラインごとの細かいデータを元に,ラインのメンバーの組み方もすべて計算により,公平・平等に配置することができます。
仕事をするうえで大切なのは,“謙虚さ”“共感”“感謝”の3つ。
障がいがある人に接するので,いちばん気をつけるのは「謙虚さ」をもって対応することです。少しでも横柄や傲慢な態度になれば,すぐに相手の反応となって返ってきて,せっかく築いた信頼関係はもろくも崩れます。それから2つ目は,「共感」することです。相手の立場になって考えて言動を行うこと。人の言動には必ず原因があるので,それに対応しない限り,課題は解決しません。そのためには相手の立場になるのが,いちばん理解しやすいということです。そして最後に,「感謝」の気持ちです。私たちが生きていくには,一人では何もできません。必ず誰かの手助けが必要です。障がいがある人たちからは教えられることも多く,そのことに感謝しながら仕事に取り組むと毎日が楽しくなります。
【1つのエピソード】
他人の言動を毎日のように指摘して,悪口ばかり言っていた人に,“相手に変わってもらいたい,将来を変えたいと思ったら,自分が変わらなければいけないよ”と何度も話してきました。その人がふと,「自分は変わることができるかなあ」と言葉を発せられたのを聞きました。それは,私が伝えてきたことが理解してもらえたと分かった瞬間で,いちばん嬉しかったことです。その後は暴言や暴力行為がほとんどなくなり,言いたいことも我慢できるようになっています。
この仕事を選んだ理由や大切にしていることを教えて!
何の知識や経験もなくこの仕事につきましたが,自分が関わったことがその人の人生や将来に大きく変化をもたらすことが実感でき,とても大事で重要な仕事であると認識しています。大変責任が重く,どちらかと言えばしんどいことのほうが多い仕事ですが,それだけに人から喜んでもらえたり,笑顔を見ることができたりするので,達成感や喜びも大きなものとなるのが魅力です。
小学生のころに好きだったことを教えて!
- ◆わくわくしたこと:何でも物珍しいので,勉強も含め,いろいろなこと
- ○得意だったこと:スポーツ(小学生までは,かなり身体能力が高い方だった)
- ★好きだった教科:図工